【レスリング】「パワハラ」問題で第3者委員決定 栄氏は体調不良でW杯指揮とらず

2018年03月09日 16時30分

栄和人氏

 日本レスリング協会は8日、都内で理事会を開いた。五輪4連覇の伊調馨(33=ALSOK)が栄和人強化本部長(57)からパワーハラスメントを受けていたとレスリング関係者が告発したことが発覚。日本中を騒然とさせる大問題とあって、報道陣が大挙して押し寄せた。

 パニックが予想されたことから、事前に日本協会から所轄の渋谷警察署の指導も踏まえた「取材・撮影に関するお願い」が出される異例の事態に発展した。

 約2時間にわたり行われた理事会では、倫理委員会がヒアリング調査を委託する第三者委員の弁護士を有田知徳氏、政木道夫氏、須藤修氏に決定した。協会によれば、3氏は第三者委員としての調査経験、実績が豊富でそれぞれ検察官出身、裁判官経験者、民事専門と多彩な経験を持ち、協会との間に利害関係がないことから選任された。馳浩副会長(56)は「伊調さん本人がしゃべりやすい環境、『こんなことがあった』『こうしたい』と語ってもらうことが大切だと理事みんなが思っている」と話した。

 第三者委員による聞き取り結果を、協会幹部で構成される倫理委員会が取りまとめることに疑問の声も上がっているが「取りまとめの後に(対象者に)これでよいかの再確認が必要」(馳副会長)と“不正”のないように努めるという。

 告発された栄氏は常務理事だが、この日は体調不良のため欠席した。日本選手団のトップとして臨む予定だった17、18日の国別対抗戦・女子ワールドカップ(高崎)についても「本人より『体調不良で回復の見込みがなく、自信がない』という報告を受けた。万全の体制で臨みたいので、今回は笹山秀雄監督に指揮を任せることにした」(富山英明常務理事)と、休養することに。渦中の人物不在でも、騒動後初の大会とあって世間の注目を集めそうだ。