26日に神奈川県内で行われたブラジリアン柔術大会に出場したアテネ&北京五輪柔道男子66キロ級金メダリストの内柴正人(39)について、レスリング界は“受け入れ”に寛大な姿勢だ。

 内柴にはレスリングにも挑戦したい意向があるが、日本協会の福田富昭会長(75)は本紙の取材に対し「どんどん出ていただいて構いません。申し込みをしてくれれば、出場して大いに盛り上げてくれて結構です」と即答した。

 レスリングは以前からプロレスラーや格闘家も受け入れてきた。傘下団体に日本格闘競技連盟があり、異種格闘技への警戒心はない。内柴が準強姦罪で懲役5年の実刑判決を受けた“過去”についても「刑期を終えているのであれば問題ないでしょう」と話した。

 レスリング選手にとって重要な大会の一つが全日本選手権。ここに出場するのはそう簡単ではない。「全日本選手権には資格が必要です。オープン大会などに出場して、規定で定められた成績を残さないと出場はできませんよ」。また、39歳という年齢についても「今、レスリングは若い選手も頑張っていますから。層は厚くなっていますよ」とハードルが高いことにも触れた。

 内柴は今後何を目指すかについて明言を避けたが、受け入れてくれる場所があるとはいえ、いばらの道となるのは間違いなさそうだ。