タックル王子が重量級で2020東京五輪のメダルを目指す。12月に行われるレスリングの全日本選手権(駒沢体育館)のエントリーが先週、締め切られた。今大会から新階級で施行されるなか、リオデジャネイロ五輪男子フリー74キロ級代表の高谷惣亮(28=ALSOK)は1階級上の79キロ級を選択。東京五輪では86キロ級で代表を狙うことになった。

「無理な減量より体をつくっていったほうがいいと思った」(高谷)。今大会からスタートする新ルールでは、2日間で試合を行い、いずれも早朝に計量が行われる(18年までは2日目は2キロまでオーバー可)。これまでは試合前日に計量を済ませてしまえば試合当日は何キロでもOK。好きなだけ食べた上で試合に臨めたが、今後は不可能になる。これまで74キロ級でも試合当日は79キロ程度あった高谷にとっては当然の選択だった。

 79キロ級は非五輪階級のため、来年の全日本は五輪階級の86キロ級に上げる。来年4月からは筑波大学大学院に進学。「日本の重量級が世界でどう勝つか」を研究テーマにするつもりだ。「自分も重量級になります。いろいろ調べながら方法を知っていけたらいい」。高校2年以来、約11年間主戦場だった74キロ級に別れを告げ、新たなスタートを切る。