女子競技普及に本腰入れた「レスリング王国」イラン

2017年09月08日 16時01分

伊調(後列中央)は“教え子”たちと記念撮影(撮影=保高幸子通信員)

【イラン・テヘラン7日発=保高幸子通信員】リオデジャネイロ五輪レスリング女子58キロ級金メダリストで、女子史上初の五輪4連覇を達成した伊調馨(33=ALSOK)が指導者を育成中のイランではレスリングは国技で、世界トップレベルを維持。世界王者になれば英雄だ。ただしこれは男子に限っての話。ムスリムの女性は人前で肌や髪の毛を露出できないため、これまで競技者がいなかった。

 そうした状況のなか、近年はレスリングをしたい女性が増えており、道着を着用したアリシュ(ベルト・レスリング)やクラッシュがスタート。さらに、スポーツ界でも男女平等を目指す世界的な流れや世界レスリング連合(UWW)の後押しもあり、レスリング実施へかじを切った。

 とはいえ、髪や肌を露出できないことは変わらないため、スピードスケートのような試合着を着用。イラン協会関係者によれば、ルールは同じでも、試合着が異なるため女子レスリングとは区別しクラシック女子レスリングと呼ばれる。他のイスラム諸国で賛同する国もあるそうで、今年中に国内大会、来年には国際大会を実施する計画があるという。