【レスリング世界選手権】フリー70キロ銅メダル・藤波勇飛 売りは大自然の中で培った俊敏性

2017年08月28日 16時30分

銅メダルを獲得した藤波(ロイター)

 大自然で培った俊敏さが、世界のマットでも生きた。レスリングの世界選手権(フランス・パリ)が26日に閉幕。最終日の男子フリー70キロ級では、初出場の藤波勇飛(ゆうひ=21、山梨学院大)が3位決定戦でズラビ・エルボソナシビリ(ジョージア)にテクニカルフォール勝ちし、銅メダルを獲得した。

 準決勝で米国選手に敗れたものの、メダルが決まる大事な試合で「自分から攻めよう」と決意し、2分35秒で圧勝。藤波は「めちゃくちゃ満足というわけではない。一度負けたけど、最後に勝てた。終わりよければすべてよし」と振り返った。

 高校時代から2020年東京五輪での活躍を期待されてきた逸材だ。藤波の強さについて、大学の監督でもある日本レスリング協会の高田裕司副会長兼専務理事(63)は「瞬発力、俊敏さが秀でている。天性のもの」と評価する。

 その俊敏性は小さいころの遊びで自然と体に染みついたものだ。三重県出身の藤波によれば「山の中で追いかけっこして遊んでいましたから。相手が見えなくて、どこから出てくるか分からない状態で『来た! パパッ』て動いてました」。体育館の中だけではなく、大自然で体を動かしてきたたまもの。大舞台で結果を残し、さらなる成長が期待される。

 これで今大会の日本男子はグレコローマン59キロ級で文田健一郎(21=日体大)が金、フリー57キロ級で高橋侑希(23=ALSOK)が金、藤波の銅と3つのメダルを獲得した。金4、銀1、銅1で世界トップにいる女子に続き、男子も東京五輪へ向けて着実に実力をつけていることを証明。“お家芸”復活だ。