“ニャンコローマンレスラー”が、猫たちとともに金メダルを狙う。レスリングの世界選手権(21日、フランス・パリで開幕)へ向け、男子グレコローマン代表が18日、成田空港から出発。初出場で金メダル獲得が期待される59キロ級の文田健一郎(21=日体大)は「思ったより緊張はない。草津合宿でしっかり追い込んで、その後調整もし、いい感じできている」と笑顔を見せた。

 猫好きで知られ「ニャンコローマンレスラー」を自称するとあって「いろんなものに猫のステッカーを貼ってある。(猫と)一緒に行きます」とニッコリ。ポットや水筒など身の回りのものに、スコティッシュフォールドなどの猫のステッカーをペタペタ。さらに今回はいつも以上に米やみそ汁など日本食を多めに持ち込み、万全を期した。

 リオ五輪同級銀メダルの太田忍(23=ALSOK)に勝って代表の座をつかみ、最近の国際大会では7大会連続表彰台(優勝5回)と絶好調だ。今大会は五輪金メダルのイスマエル・ボレロモリナ(25=キューバ)は不在で、初出場の文田がV候補に挙がっている。「メンバーを見ても、みんな太田選手がしっかり勝ってきた人ばかりなので、自分が負けるわけにはいかない。59キロ級で代表になった責任を果たし、実力を出して優勝したい」。若き才能が世界の頂点を目指す。