リオ五輪レスリング男子フリー57キロ級銀メダリストの樋口黎(21=日体大)が、肉体改造に着手する。

 14日まで行われたアジア選手権(インド)を終え、男子フリー日本代表が16日に帰国した。61キロ級に出場した樋口は準決勝で北朝鮮選手を14―5と圧倒しながら、タックルからフォールを奪われ逆転負け。銅メダルに終わり「いい勉強になった。自分の守りの弱さ、最後の詰めの甘さが出た。反省して6月につなげたい」と全日本選抜選手権(6月、東京・代々木第二体育館)へ気持ちを引き締めた。

 リオ五輪後、61キロ級に階級を上げた樋口の目下の課題が肉体改造だ。今大会、減量に苦しんだこともあり「体を変えなければいけない。体脂肪、筋量などまだまだ」。トップアスリートなら体脂肪率は1桁がほとんど。だが樋口は「秘密です…」。詳細は明かさなかったが、15%を超えているという。リオ五輪時でも11%で、体質もあるとはいえ確かにトップアスリートらしくない数値だ。

 マカロンが大好きな甘党だけに「甘いものは3日に一度、少しだけとか控えているんですけど…。やはり普段の食生活とトレーニングで体を変えていかないと」と切実。井上謙二フリー強化委員長(40)は「今の状態でも成績を出しているということは、それだけ持っているものがすごいということ。伸びしろがある。食生活など基本的なことをしっかりやっていきたい」と後押し。技術、体力ともに磨きをかけていく。