吉田沙保里 「選手兼コーチ」デビューに恩師が太鼓判

2016年11月25日 16時30分

吉田(下)は土性沙羅(中)ら2人をおんぶしてダッシュ

 2020年東京五輪に向けた新体制によるレスリングの男女合同合宿が24日、都内で公開された。リオ五輪女子53キロ級銀メダリストで世界大会16連覇を果たした吉田沙保里(34=至学館大職)が、選手兼コーチとしてデビュー。自らも体を動かしながら若手を丁寧に指導した。「自分に勝てる選手が出てきてくれるとうれしい。(持っている技術を)隠すとかは絶対にしない。絶対に金メダルを取ってほしいし、頼られる存在になれれば」と惜しみなく技の全てを伝えるつもりだ。

 

 自分を超える存在を育てたい――。吉田と同じ気持ちでいるのが日本レスリング協会の栄和人強化本部長(56)だ。「私は自分を超える指導者を育てたいんです。今、一番近いのが吉田です」と明かす。

 

 栄氏といえば吉田、伊調馨(32=ALSOK)ら多くの教え子を世界一に育てた“金メダル量産指導者”。名伯楽を超えるのはかなり難しいかもしれないが、吉田には十分資質があるという。

 

 吉田は栄氏と長年タッグを組んでおり、その指導法は全て身にしみついている。さらに世界に通用するタックルを伝授してくれた父の栄勝さん(享年61)からも指導を受けてきた。栄氏は「栄勝さんと私を近くで見て指導の仕方を知っている。それに吉田は声が大きい。これは単純なようで大事なことです。そして分け隔てることを絶対にしない。指導者として成功する素質は十分です」と太鼓判を押す。

 

 吉田も「コーチをやっていて良かったなと思える日が来ると思う」。選手でも指導者でも、霊長類最強を目指す。