レスリングの世界選手権4日目(10日=日本時間11日)、女子63キロ級で川井梨紗子(20=至学館大)が銀メダルを獲得し、リオ五輪代表に内定した。

 決勝ではロンドン五輪銅メダルのバトチェチェグ・ソロンゾンボルド(モンゴル)に開始45秒、フォール負けを喫したものの、初戦で前年王者を撃破するなど破竹の快進撃を続けた。昨年12月の全日本選手権で伊調馨(31=ALSOK)に敗れた直後、栄和人強化本部長(55)に58キロ級から63キロ級への変更を打診された。「伊調超え」にこだわった川井は、リオ五輪後に58キロ級に戻ることを前提に新階級への挑戦を決めた。

 体重は61キロで苦戦が予想されたが、五輪金メダルを射程圏に入れた。母・初江さん(45)は元世界代表。川井は「自分のレスリングの持ち味は組み手の中から動いてタックルに入ること。オリンピックで優勝して母に喜んでほしい」と恩返しの金メダルを約束した。