レスリング女子53キロ級で昨年世界選手権金メダルの藤波朱里(18=日体大)が、〝ある先輩〟に憧れを抱いている。

 29日は日体大世田谷キャンパスで行われた今年度のアスレティックデパートメント強化指定選手認定式に出席。今月の全日本選抜選手権で優勝を果たし、連勝記録を100に伸ばした藤波は「9月の世界選手権(セルビア)を連覇して、冬からは(24年)パリ五輪の予選が始まってくるので、そこでも勝って五輪につなげたい」と気を引き締めた。

 進化を続ける18歳はかねて日体大の先輩で東京五輪柔道女子52キロ級金メダルの阿部詩(21)を憧れの存在に挙げており「強くてキラキラしていますよね! 強くてかわいいと思います」と熱弁をふるった。競技は異なるものの、詩が大学1年のころから注目していたようで、4月に学内で対面した際にはうれしさのあまり「スキップして帰りました(笑い)」と明かした。

 詩も強化指定選手に選ばれているが、この日は欠席。競技の垣根を越えた先輩から刺激を受ける藤波は「少しでも近づけるように頑張っていきたい」と力強く語った。