世界2位の肩書は大きかった。ポーランドで行われたレスリングのジオルコウスキ国際に出場したフリースタイル代表チームが26日、帰国。昨年の世界選手権74キロ級銀メダルの高谷惣亮(26=ALSOK)は、1回戦からすべてテクニカルフォールで勝利を収めて決勝に進出。イラン選手との決勝は0―4で敗れたが、取り巻く環境は一変した。

 昨年の世界選手権以来の国際大会。高谷によれば「警戒されていました。決勝の相手は僕に特化した構えできた」。わざわざ構えを“高谷仕様”に変え、タックルを取られないよう防御を固めていたという。さらには「会場でも、高谷に対する視線が今までと違った。外国チームのビデオ研究だったり、試合を見にくる感じが違う」(鈴木豊監督)。

 会場で小さな子供や選手からサインや写真撮影を求められることも格段に増えた。世界選手権で2位に入ったことで、国際的な認知度が高まったのは確か。9月の世界選手権(米国)でも、徹底マークを受けるのは間違いない。

 それでも「相手の構えについては、対策を講じたい。自分のスピード、パワーともにアップしていることを実感できた。収穫ありです」と自信をつけた。大の目立ちたがり屋には、注目を浴びることは大きなモチベーションになりそうだ。