“霊長類最強の女”吉田沙保里(32=ALSOK)が球界最年長の鉄人、中日・山本昌投手(49)から新たな刺激を受けた。19日、都内でレスリングの男女全日本、学生、高校選抜の合同強化合宿が行われたが、吉田は練習前にテレビ番組で見た山本昌の「どこまで普通にやれるかが大事」という言葉にハッとさせられたという。

「昌さんはあの年齢でもバリバリやられている。どこまでも限界をつくらずに毎日の練習に取り組んでいく。それを普通のこととして日々やっていくことが大事なんだなと思いました。すごく良い言葉だなと思った」(吉田)。最強女王はすぐにこの言葉を後輩たちに無料通信アプリ「LINE」で伝達した。それほど感銘を受けたのだ。

 山本昌とは今年正月のテレビ番組で対談した。「格闘技界では32歳も結構ベテランの年齢。昌さんの言葉はズンとくるものがあります」。年齢に負けずに第一線で競技を続けていく姿は、吉田にとって学ぶことが多い。

 合宿には約180人の選手が集まったが「男子の動き、スピード、反応とかを見て、勉強になる。また、見られていることで逆にしっかりやらなければと集中できる」と精力的に練習。師匠の日本協会・栄和人強化委員長(54)も「沙保里は元気。32だけど今、びっくりするぐらい強い」と驚いていた.。