史上初の姉妹「金」の舞台は整った。東京五輪のレスリング女子62キロ級決勝戦(4日、幕張)を制して金メダルに輝いた川井友香子(23=ジャパンビバレッジ)は「ずっと世界の金メダルが欲しかった」と感慨にふけっていた。

 16年リオ五輪で金メダルを獲得した姉・梨紗子から「あんないい景色見たことないから、友香子にも見てほしい」と言われたことを明かし「やっと見ることができた。いい景色でした」と笑顔を見せた。

 同57キロ級で決勝進出を果たした姉・梨紗子はスタンドで観戦。これが大きなパワーとなったようで「見てるよ!っていう声が聞こえて、どこにいるのかすぐに分かった。姉の姿を見て〝絶対に勝ちたい〟って気持ちがより一層、強くなりました」と話した。

 約2時間前、姉・梨紗子も準決勝で友香子の姿をとらえていた。「すぐにパッと目に入って。見ているよって合図をくれて」。互いの〝熱視線〟が原動力になったようだ。

「いい流れで梨紗子の決勝戦につなげられたかな」。快挙まで残るは姉の1勝のみだ。