東京五輪のレスリング男子グレコローマン77キロ級で銅メダルを獲得した屋比久翔平(26=ALSOK)が今大会での進化を口にした。

 ゲラエイ(イラン)との3位決定戦を制し、グレコローマンでは日本勢で最も重い階級でメダルを奪取。4日に都内で行われた一夜明け会見では「地元の方々や同級生からメッセージが届いてメダルを取ったんだなと実感している」と喜びを口にした。

 特に3位決定戦の選手は2018年のジャカルタ・アジア大会などでも大差で敗戦を喫した相手だったが「この3年間で自分のレスリングを貫き通すという部分が一番伸びた。3年前は防戦一方で自分のレスリングができずに終わった。今回は少しでも多く自分のレスリングを出せたことが勝ちにつながった。自分のレスリングを貫く力がついたと思う」と進化に手応えを感じた。

 その上で3年後のパリ五輪に目を向け「銅メダルを取れたが一番いい色ではない。競技をやるからには世界のテッペンに上りたい。今回見せた課題などを克服して、成長していけば金メダルにグッと近づく」と強い決意を見せた。