レスリング女子68キロ級3位決定戦で、2016年リオデジャネイロ五輪金メダリストの土性沙羅(26=東新住建)がチェルカソワ(ウクライナ)にフォール負けし、2大会連続のメダル獲得はならなかった。「最後だったので、思い切り自分で攻めていこうと思っていた。銅メダルを取るつもりだったが、6分間戦いきれず悔しい」と、目に涙を浮かべた。

 リオ五輪で金メダルを獲得後は度重なるケガに苦しんだ。武器だった正面からぶつかるタックルを手放し、新たなスタイルで世界の頂点を狙った。試行錯誤のなか、常に身近で支え、励ましてくれたのは、リオ五輪金メダリストで同じ所属の登坂絵莉。五輪が一年延期になった時には「モチベーションを維持するのが大変だ思うけど、みんな同じ。プラスに捉えて頑張ってほしい」と励まされた。

 2大会連続メダルはならなかったが、日本女子重量級を支えてきた名レスラーであることは間違いない。「支えてくれた方々に感謝したい。一人ではここまで来れませんでした。いろいろな人に応援してもらい、五輪のマットに立ててよかった」と感謝の気持ちを述べていた。