日本レスリング協会は27日、オンラインで臨時理事会を開いた。国庫補助金などからコーチに支払われる報酬の一部を寄付させていた問題で、当時の強化本部長で発案者だった高田裕司副会長兼専務理事(66)の役職を解き、理事に降格することを決めた。

 協会の調査では、寄付金の総額は2010年から3年間で約1400万円。強化委員会で使途を決め、海外遠征での懇親会などに使われていた。協会には報告されていなかったという。返済方法については寄付金の残金のほか、協会理事に任意で寄付を募り、返済に充てる。高田氏は「率先して返金に応じたい」と話したという。

 再発防止策として、受給要件や制度の趣旨を十分に受給者に認識させるための講習の義務化などを決めた。