福田会長は2016年リオ五輪、20年東京五輪に向けた強化策についても言及した。東京五輪のレスリングのメダル目標は全18階級で10個。中身はフリー3、グレコ3、女子4と非常に高い目標だが「(1964年)東京五輪の時(日本レスリング界の父と呼ばれた)八田一朗会長が掲げた目標は8個。『なぜですか?』と我々が聞くと『バカヤロ、八田の8だろ!』って。別に理由なんていらない。ハッタリでもいいんです。決めればやる、となるんです」と強気だ。

 また、先に行われた国別対抗団体戦女子ワールドカップで、父・栄勝さん(享年61)の死を乗り越え優勝に貢献した吉田沙保里(31)、伊調馨(29=ともにALSOK)の五輪4連覇については「いけると思う」と明言。一方で「そのためには慎重にやること。体力とケガが心配です。2人は試合に出たいときに出ればいい。調子が悪いと思えば出なくていい」と指摘した。

 男子については「なんとなく意識レベルが低い」と厳しい表情。「オリジナル技を開発してほしい。○○スペシャルって日本人の名前が付く技、最近ないでしょ。これは男子だけではなく吉田や伊調ら女子にも言えることです」と、新技開発を期待していた。