世界レスリング連合(UWW)は10日、新型コロナウイルスの影響で世界選手権(12月12日開幕、セルビア・ベオグラード)の開催を断念すると発表した。参加国や選手の数が条件を満たさなかったため。個人戦のワールドカップ(W杯)として代替開催し、日程は数日中に決める。

 今年の世界選手権には女子57㌔級で五輪代表の川井梨紗子(25=ジャパンビバレッジ)らが出場の意向を示していたが、10月30日に派遣中止を決定。米国も出場を回避した。東京五輪の1年延期を受けて新たなに実施を決めた大会だったが、欧州では新型コロナウイルスの感染が再拡大し、試合会場のスタークアリーナも臨時病院として運用されている。

 UWWによると、昨年の大会で成績上位10か国・地域のうち少なくとも8チーム、選手数は7割の参加を開催条件に定めていたという。