2000年シドニー五輪グレコローマン69キロ級銀メダルの永田克彦(46=レッスルウィン)が19日、“現役続行”の道を選んだ。レスリングの全日本選手権男子グレコローマン72キロ級で、優勝した15年大会以来4年ぶりに出場した永田は、初戦で前田明都(21=専修大)に敗れ、上位進出はならなかった。それでも「今は勝ち負けではなく、自分の道を追究しようとやっている。もう一段階上げてまた試合に出たいと思う」と今後もマットに上がることを宣言した。

 五輪メダリストのさがなのか「五輪シーズンになると自分のなかで気持ちが燃えてくるものがある」と話す。自身の子供たちやジムの教え子に戦う姿を見せたいと4年ぶりに復帰を決めた。母校の日体大や自衛隊で20代の若者と同じ練習メニューをこなし、46歳とは思えぬスタミナとパワーを身に付けている。

 今大会で復帰し「日本グレコは世界チャンピオンが2人出ているし、学生もレベルが上がっている」と肌で感じ、やる気が増した様子。「(格闘家の)ダン・ヘンダーソン(49)やランディ・クートゥア(56)もバリバリ試合をして刺激になっている。自分ももう少しやってみたい」と鉄人たちに続くつもりだ。