【カザフスタン・ヌルスルタン17日発】レスリングの世界選手権4日目、男子グレコローマン60キロ級決勝で、文田健一郎(23=ミキハウス)がセルゲイ・エメリン(ロシア)を下し、59キロ級で優勝した2017年大会に続く2度目の優勝を果たした。

 前日に東京五輪代表を決めたが、この日は先に5点のリードを許す展開。しかしすぐに相手を倒すと、ローリングや豪快な投げを繰り出して10―5と逆転。強さを見せつけ、頂点に立った。「代表権を取って自分のものにすることは達成したので、あとは自分のできるレスリングを全部やろうという心持ちだった。本当にリラックスしていて、2年前の世界選手権よりも足が動いたというか、自分の体を軽くコントロールしながらできた」と満足げな表情だった。

 今後は東京五輪の金メダル最有力候補として、世界中のライバルたちから研究される立場になる。「今できることは全て出し切ったので、また一からです。東京五輪に向けて、足りないところがまだある。まずはスタンドの強化をしたい。何が足りないのかっていうのをもう一度冷静に考えてやっていきたい」とさらなる成長を誓った。