【レスリング世界選手権】源平彩南「銅」 初出場で表彰台も金取れず悔し涙=女子65キロ級

2018年10月25日 16時30分

表彰台でも源平(中)の表情は晴れなかった(ロイター)

【ハンガリー・ブダペスト24日(日本時間25日)発】レスリングの世界選手権第5日、女子65キロ級の源平彩南(22=至学館大)は3位決定戦でインド選手を破り、銅メダルを獲得した。76キロ級の皆川(旧姓鈴木)博恵(31=クリナップ)は3位決定戦でハンガリー選手の棄権による不戦勝。75キロ級の昨年に続いて銅メダルとなった。苦戦を強いられてきた中・重量級で結果を出したことで、日本女子レスリング界に明るい光が差してきた。

 初出場で銅メダル。十分に称賛される結果だが、源平に笑顔はなく、表彰台では涙も見せた。「いろいろなことがあった中で、支えてくださった方々へ感謝の気持ちでいっぱいです。でも、金メダルを目指してきたので悔しかった」というのが偽らざる本音だった。

 前日の準決勝では終盤までリードしながら痛恨の逆転負け。その教訓を生かし、この日は終了間際まで攻め続けた。「メダルを持って帰る」という最低限の使命は果たしたが、試合終了の瞬間も「金メダルを取れなくて悔しかった」と涙ぐみ、不完全燃焼に終わった自分の戦いを悔やんだ。

 それでも、今大会までのプロセスには手応えをつかんだ。アジア大会でメダルを逃した後、体質改善に着手。大好きなラーメンや米などの炭水化物を断ち、1日6本のバナナや蜂蜜で腸内環境の改善に取り組んだことで筋肉も変わり、肉体改造に成功した。「おかげでコンディションが良かった。体が引き締まり、俊敏に動けるようになった」と振り返った。

 この階級では158センチと小柄。それもあり、小さい体で大きな相手を倒す哲学に憧れ、大相撲で「小さな大横綱」と呼ばれた千代の富士(故人)を尊敬する。「現役時代は生まれていないけど、心技体全てが揃っていた横綱。私にとっては神のような存在。すべて父から教えてもらった。今、自分が目指しているものは千代の富士の精神。そして自分にも必殺技が必要だと思っている」と偉大なアスリートの後を追っている。大目標の東京五輪に向けて「もっと対応力のあるレスリングを身につけたい」とレベルアップを誓った。

☆げんぺい・あやな 1996年6月1日生まれ。東京都出身。16年世界ジュニア選手権63キロ級優勝。17年はU-23(23歳以下)世界選手権同級で優勝し、全日本選手権65キロ級を制した。今年8月のジャカルタ・アジア大会では68キロ級で5位。東京・安部学院高出。158センチ。