五輪奪還へ FILA会長にカレリン氏急浮上

2013年02月21日 16時00分

 ついに「霊長類最強政権」誕生か。アレクサンダー・カレリン氏(45)が国際レスリング連盟(FILA)の会長になる可能性が急浮上した。2020年夏季五輪での実施競技存続を目指すFILAは16、17日にタイで理事会を開き、五輪生き残りへ改革に着手。注目は特命の指名理事になったカレリン氏。これまではFILAと距離を置いてきたが、本物のトップになってレスリング界を引っ張ることになりそうだ。

 

 

 五輪実施競技死守へ、FILAが動き出した。10年間、トップに君臨したマルティネッティ会長を不信任とし、同氏は引責辞任。これまでなかった女性委員会の設置を決め、吉田が委員候補になった。また、不評だったグレコローマンのルール改正も約束。国際オリンピック委員会(IOC)からダメ出しされた問題の改革に乗り出した。

 

 運命の日まで時間はない。まずは5月のIOC理事会で野球&ソフトボールら7競技と競い、絞り込みが行われる。生き残れなければ、そこで終わり。5月の理事会で行われるプレゼンテーションが存続へ大きな山場となるが、スポットライトを浴びるのが“霊長類最強の男”だ。

 

 五輪で3度頂点に立ち、男子グレコローマン最重量級で世界大会12連覇を達成したカレリン氏は、今回特命理事に就任し、プレゼンにも起用されることが決まった。「レスリングの顔になってもらう」(対策委員会で中心的な役割を担うFILA福田富昭副会長)。5月をクリアすれば9月のIОC総会まで、カレリン氏がFILAを代表する存在として外交や折衝にも奔走。実質“表のFILA会長”として動くことになる。

 

 さらに、カレリン氏が本物の会長になる可能性があるという。レスリング界の英雄にもかかわらずこれまでは、FILAの中枢とは距離を置いてきた。その理由は高潔な人柄のカレリン氏が、ロシアレスリング界の権力争いに巻き込まれたくないためと言われている。しかし今回は、レスリングの存在そのものに関わる危機。カレリン氏も重い腰を上げて特命理事に就任した。今後はもちろん「カレリン氏を祭り上げ、一気に勢力を広げようとする人たちが出てくるだろう」(レスリング関係者)。