【モナコ・モンテカルロ20日(日本時間21日)発】男子テニスのモンテカルロ・マスターズ、シングルス準々決勝で世界ランキング36位の錦織圭(28=日清食品)は世界3位のマリン・チリッチ(29=クロアチア)を6―4、6―7(1―7)、6―3で破り、4強入りを果たした。

 錦織は「長い試合で集中するのは大変だった。最後のゲームはいい形で取れたし、いい終わり方だった。良いレベルできているので、まだ直すところはありますが、テニスは良くなっている」と振り返った。

 痛みがある右手首の不安を感じさせず、第2シードの強敵に堂々と渡り合った。1セットずつを奪い、最終セットにもつれる熱戦となった。198センチと自らよりも20センチも身長が高い相手との一戦。過去7勝6敗とリードするが、直近では3連敗中。4大大会の2014年全米オープン決勝で敗れた因縁もある。「ビッグサーブに加え、展開も速い。(左右に)振られると思う」と警戒した通り、チリッチの深いショットに走らされる場面もあった。それでも集中力を切らさずに勝負どころでギアを上げて最終セットを奪取。2月のニューヨーク・オープン以来の4強入りを果たした。

 21日の準決勝で、世界4位で第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(21=ドイツ)と対戦する。過去のツアーでの対戦成績は錦織の1敗。「最後はつらさがあったが、何とかできてはいる。体力もついてきている。耐えて勝てたのはうれしい。トップ10に早く戻りたい」。完全復活はもうすぐだ。