【モナコ・モンテカルロ16日発】男子テニスのモンテカルロ・マスターズ1回戦で、世界ランキング36位の錦織圭(28=日清食品)は同18位で第12シードのトマーシュ・ベルディハ(32=チェコ)に4―6、6―2、6―1で逆転勝ちし、2回戦に進出した。

 錦織が苦しみながらも今季クレー(赤土)コート初戦を突破した。第1セットを落とした第2セット、2度にわたってトレーナーを呼んで右手甲付近のマッサージを受ける。長期欠場の原因となった右手首負傷の影響が危惧されたが、ベルディハの連続ダブルフォールトもあり、試合を振り出しに戻した。

 第3セットは一方的な展開に持ち込み、次第に笑顔も見られた。凡ミスの数ではベルディハの「46」に対し「25」と圧倒。過去4勝1敗と得意にしていた元世界4位をネジ伏せた。

 錦織自身も「いいスタートを切れた。テニス自体は良くなってきている」と安堵の表情。ただ「(クレーコートの試合なので)手首の使い方とか、必然的にスピンが増えてくる。その痛みはある」と話し、右手首の不安が完全に解消されたわけではない。2回戦では同49位のダニル・メドベージェフ(22=ロシア)と対戦する。今後も右手首の状態に注意を払いながらの戦いが続きそうだ。