男子テニス界に「時短」ルール変更の流れ 大会運営側と選手側に“温度差”

2017年10月03日 16時30分

 男子テニスの“変革”が波紋を広げている。

 2日、楽天ジャパン・オープンが東京・有明テニスの森公園で開幕した。今季、男子ツアーは故障者が続出。今大会も日本のエースで世界ランキング14位の錦織圭(27=日清食品)や出場予定だった同9位スタン・バブリンカ(32=スイス)が負傷のため欠場し、盛り上がりという意味ではやや寂しい状況となった。

 一方、ツアーを束ねるATPも、手をこまぬいているワケではない。試合時間を短くし選手の肉体的負担を減らそうと、今季から新設する21歳以下の選手によるツアー・ファイナル(11月、イタリア・ミラノ)では「時短」をテーマにルールを変更。1セット4ゲーム先取に短縮し、線審を廃止してすべてコンピューターによる自動判定を導入。他にも試合をスムーズに進めるための工夫を随所にちりばめた。

 評判がよければもちろん、ツアーへの移行も考えられる。しかし、そう簡単にはいかなそうだ。この日、シングルス1回戦を突破した同5位マリン・チリッチ(29=クロアチア)は「時短」の流れについて「私はどちらかというと、伝統的なものを重んじる。大きな意味でのルールの変更には同意できません」と反発した。浮き彫りになったのは格式ある競技ゆえのルールの浸透。また、そこに対する選手の敬意の念だ。

 ATPのエグゼクティブ・バイス・プレジデントのアリソン・リー氏は「伝統とのバランスを保ちながらやる。今のところ、非常にいい感触を得ている」と新ルールの成功に力を込めたが、大会運営側と現場との“温度差”を印象づける一幕となった。

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