【フランス・パリ5日発】テニスの4大大会、全仏オープン男子シングルス4回戦で世界ランキング9位の錦織圭(27=日清食品)は同37位フェルナンド・ベルダスコ(33=スペイン)に0―6、6―4、6―4、6―0で逆転勝ちし、2年ぶりのベスト8進出を果たした。

 第1セット、凡ミス15本を数え、全くいいところなく落とした錦織は第2セットから反撃。ベルダスコのスピンをかけた山なりの返球に苦戦したものの、第9ゲーム、ラリー戦で意地を見せてブレークし、試合を振り出しに戻す。

 第3セットも一進一退の展開。ラリー戦は長く、カウンターの応酬が続く。しかし、この日は集中力が切れない。一球一球にしぶとくくらいつき、第7ゲームをブレークして突き放した。

 こうなると、ベルダスコも根負けしたように失速。第4セット、ブレーク発進の錦織は第2ゲーム0―40からキープするなど尻上がりに調子を上げる。そして勝利が決まると、両手を突き上げて歓声に応えた。

 錦織は勝因について「ちょっとずつボールがラケットに乗ってくる感覚が出てきたので、苦しい体勢でも深いところに返せたのが2セット目、3セット目を取れた要因」と分析した。

 7日の準々決勝は世界ランク1位のアンディ・マリー(30=英国)と対戦する。過去の成績は錦織の2勝8敗。悲願の4大大会初制覇へ、大きなヤマとなるが「次ももちろんタフな試合になる。ちょっとずつ自信もついてきているので、しっかり回復して頑張ります」と力強く話した。