【フランス・パリ4日発】テニスの4大大会、全仏オープン男子シングルス3回戦で世界ランキング9位の錦織圭(27=日清食品)は同67位の鄭現(21=韓国)を7―5、6―4、6―7(4―7)、0―6、6―4のフルセットで下し、3年連続のベスト16進出を決めた。

 試合は3日に始まり、第4セット0―3となったところで降雨順延が決定。錦織はラケットを破壊するなどイラ立ちを隠せず、さらに腰のマッサージを受けるなど不安を露呈した。一夜明け、心身両面においての状態が注目されたが、ピリッとしない。第4セットは、反撃もむなしく1ゲームも奪えずに落としてしまう。

 迎えた最終セット、錦織は第3ゲームで再びラケットを叩きつけるなど、不安定。その後も1ブレークずつを奪い合ったが、第10ゲーム、最後は鄭のダブルフォールトでなんとか勝利を収めた。

 錦織は「すごくタフな試合でした。気持ち的につらかったけど、諦めずにプレーできた」と話し、結果的に恵みの雨となったことに「どちらかというと、ラッキーもあった」と安堵の表情を浮かべた。

 5日の4回戦では同37位のフェルナンド・ベルダスコ(33=スペイン)と対戦する。過去の成績は錦織の3勝2敗。とはいえ、昨年の全仏もフルセットでの勝利で「クレーでとても強い選手。しっかり回復して臨みたい」と気持ちを引き締めた。