テニスのアルゼンチン・オープン男子シングルス決勝で敗れた世界ランキング5位の錦織圭(27=日清食品)が、予想外の争いに巻き込まれるかもしれない。

 錦織は大会中の19日、自身のフェイスブックに同国出身のコーチ、ダンテ・ボッティーニ氏とともに、世界ランクと同じ「5」の背番号が入ったサッカー・アルゼンチン1部リバープレートのユニホームを手に記念撮影した画像を掲載した。きっかけは大会前に放送されたスポーツ専門局「ESPN」によるインタビュー。その中で、同国で人気を二分するボカ・ジュニアーズとリバープレートについて「どっちが好き?」と聞かれた錦織は、コーチの意向で「リバープレート」と返答。すると、放送を見ていたクラブからユニホームが贈呈されたという。

 この情報は世界中に拡散され、各コメント欄には「ボカファンから総スカン」と書き込まれてしまった。「世界一過激」と言われているサポーターたちの反応は気になるところだが、この話はサッカー界だけではなく、テニス界にも波紋を広げる可能性がある。

 テニス界では2013年11月にラファエル・ナダル(30=スペイン)とノバク・ジョコビッチ(29=セルビア)がアルゼンチンでエキシビションマッチをした際に、ボカのユニホームを着用。また昨年末にはロジャー・フェデラー(35=スイス)とフアンマルティン・デルポトロ(28=アルゼンチン)がボカの本拠地スタジアムを訪問。そこでユニホームがプレゼントされており、テニス界のトップ選手は“ボカ派”が多いのだ。

 錦織は世界を転戦中も各地でサッカーを観戦する姿が目撃されており、サッカー好きとして知られる。本人の意向とは違うとはいえ、アルゼンチンでは“リバープレート推し”を明言。今後どんな反響があるのか、気になるところだ。