【アルゼンチン・ブエノスアイレス15日(日本時間16日)発】男子テニスのアルゼンチン・オープン、シングルス2回戦で第1シードの錦織圭(27=日清食品)は世界ランキング50位のディエゴ・シュウォーツマン(24=アルゼンチン)に5―7、6―2、6―2で勝ち、準々決勝に進んだ。

 同時期開催で4連覇中のメンフィス・オープン(米国)ではなく、クレー(赤土)コートの今大会に5年ぶりに参戦。5月の全仏オープンを見据え、クレーの実戦を増やす狙いで、先月の国別対抗団体戦・デビスカップワールドグループ1回戦(対フランス)を辞退して臨んでいる。

 錦織にとってこれが今大会初戦。第1セットは第1ゲームでいきなりブレークに成功し、初対戦のシュウォーツマン相手にいい流れをつかんだかに見えたが、第6ゲームでブレークバックされる展開。第11ゲームでブレークポイントを握りながらものにできない。続く第12ゲームでも3本のブレークポイントをしのぎ切れず、1セットを先取された。

 気を取り直して迎えた第2セットは錦織のペース。第4ゲームから2つのブレークを含む5ゲーム連取で一気にセットを奪い返した。第8ゲームでは15―40と2本のブレークポイントを握られながらも、鮮やかなフォアのウイナーなどで3度のデュースをしのぐ粘りのプレーを見せた。

 勢いに乗った錦織は最終セットもいきなり第1ゲームでブレークに成功。第2、3ゲームもブレークの応酬となったが、第4ゲームをラブゲームでキープし、流れを相手に渡さない。

 第5ゲームはスマッシュのミスがあったものの、最後はフォアのウイナーでブレークに成功。第6、7ゲームはともにキープし、5―2で迎えた第8ゲームでは3度のブレークピンチを何とかしのぎ、2時間4分の熱戦を制した。

 相変わらずエンジンのかかりが遅く、体力温存の面で不安を残したが、何とか初戦を突破で8強入り。ツアー通算12勝目に向けて、まずは第1関門をクリアした。

 準々決勝は世界ランキング41位のジョアン・ソウザ(27=ポルトガル)と対戦する。