【オーストラリア・メルボルン20日発】テニスの全豪オープン男子シングルス3回戦で世界ランキング5位の錦織圭(27=日清食品)が同121位ルカシュ・ラツコ(29=スロバキア)に6―4、6―4、6―4でストレート勝ちし、6年連続のベスト16入りを決めた。「素晴らしいゲームができた。3セット目は厳しかったが、勝ててうれしい」と笑顔を見せた。

 4回戦では元世界1位のロジャー・フェデラー(35=スイス)と対戦する。負傷で長期休養し、現在17位とランキングを落としているが、4度も全豪を制覇したビッグネーム。この日の3回戦では強豪のトマーシュ・ベルディハ(31=チェコ)に快勝し、元世界王者の実力を示した。

 錦織にとっては過去2勝4敗の相手で、現在3連敗中。錦織も「タフな相手で躍動感がある」と警戒するが、勝負のポイントになるのはサーブだ。かねて最大の課題だったが、今大会に向け重点的に強化。アドサイドへのファーストサーブ率アップに取り組んできた。

 特にワイドに決める確率が58%と低かったため、マイケル・チャン・コーチ(44)から徹底指導を受けた。上体を起こすときの角度やタイミングを修正し、スピン力と精度を高めた。

 錦織も「スピードも出ていたので自信を持って臨める。サーブが入ってくれたので有利に進められた」と手応えを感じている。

 4大大会ではフェデラーと初対戦。錦織は「純粋に楽しみですが、基本的には勝ちたい。プレーが速いので、それだけは気をつけながらプレーしたい。体力のあるうちに当たるのは自分にとって有利」と勝算ありの様子だ。初のグランドスラム制覇に向け最初の難関を突破できるか。