男子テニスの世界ランキング5位の錦織圭(26=日清食品)がマイケル・チャン・コーチ(44)から“地獄のオフ”を予告された。

 27日、横浜市内のカップヌードルミュージアムでトークショーを行い、チャン氏が「まだ伝えてないけど、彼にとってかなりキツいオフシーズンになる」と通達した。隣で聞いていた錦織は、やや驚いた表情を浮かべながらも「よりいい結果が出るようオフシーズン、しっかり頑張りたい」と決意を表明。1月の全豪オープンでのグランドスラム初制覇に照準を合わせた。

 キーマンになるのはチャン氏だけではない。この日はダンテ・ボティーニ・コーチ(38)、中尾公一トレーナー(41)の「チームKei」が勢揃い。また、この日は不在だったが、アテネ五輪陸上男子ハンマー投げ金メダルの室伏広治氏(42)も指導したロビー・オオハシ・トレーナーも控える。

 特に注目はオオハシ氏だ。中尾氏がケア担当ならオオハシ氏は肉体強化の専門家。今年からツアーへの帯同数を大幅に増やし、フィジカルを徹底的に鍛え上げてきた。故障が減ったのもその成果と言われるが、来季はさらに役割が重要になる。

 テニス関係者は「筋力を上げればサーブをあと5キロ速くすることができる。戦略的にはそこしかない」と断言。かつてはトレーニング嫌いで知られた錦織だけに、想像以上の試練が待ち受けている。