新ヒロイン候補の死角とは――。女子テニスの世界ランキング47位、“怪物”大坂なおみ(19)が日清食品と所属契約を結んだことが25日、都内で発表された。テニス選手では男子の世界ランキング5位・錦織圭(26)に続く同社との契約となり「4年後、金メダルを取るためにはトップ5に入っていないといけないし、グランドスラムで優勝していなければならない。その時のベストな選手でいたい」と東京五輪での活躍を誓った。

 初出場となった今年1月の全豪オープンでは3回戦に進出する健闘。全仏、全米でも3回戦まで進んだ。世界ランク上位選手にも引けを取らない時速200キロを超えるサービスを武器に、9月の東レパンパシフィックオープンでは準優勝。女子テニスツアーを統括するWTAから今季の最優秀新人賞に日本勢で初めて選ばれる躍進ぶりで、ツアー初優勝と世界ランク20位入りも時間の問題と言われている。

 そんな大坂とあって、会場には70人を超えるメディアが殺到。まさに錦織級の注目を集めたが、会見では“ウイークポイント”もさらけ出した。ハイチ出身の米国人の父を持つハーフで、大阪生まれながら3歳から渡米したとあって日本語はまだ発展途上。報道陣からは「できれば日本語でお願いします」「可能であれば日本語で」とたびたび“注文”がついたが、大坂は「どうしよう…」と困り顔で通訳に救いを求め、ほとんどを英語で対応した。

 日本語は現在猛勉強中だが、その上達スピードが話題性に追いついていない印象だ。真のスターになるにはコート上での実力はもちろん、日本語習得は不可欠。「来年はトップ20を目指して頑張ります」と話した大坂は、もう一つの課題もクリアできるか。