【英国・ロンドン15日発】男子テニスのATPツアー・ファイナルで悲願の初優勝を狙う世界ランキング5位の錦織圭(26=日清食品)はラウンドロビン(1次リーグ)A組の首位通過を目指し、16日に同1位アンディ・マリー(29=英国)と激突する。

 そのカギになりそうなのが第2サーブ。初戦で同3位スタン・バブリンカ(31=スイス)に完勝した錦織の第2サーブのポイント奪取率は、74%と高かった。9月の全米オープンでのバブリンカ戦では37%にとどまっていただけに、好調の大きな要因となった。

 外国人ほどサーブにスピードのない錦織は、ストローク戦を軸にポイントを積み重ねるのが必勝パターン。逆に、同12位ジョーウィルフリード・ツォンガ(31=フランス)のように、第2サーブを叩いてくる選手は苦手にしている。しかし、A組にはツォンガのような猛打のタイプはいない。

「錦織はトップ10の中では最もセカンドを打ち込まれる可能性がある。ただ、バブリンカはツォンガのようなタイプじゃない。マリーも打ってくる時はあるけど、打ち込んでくるタイプじゃない。(マリン)チリッチもそう」(テニス関係者)

 まずは確実にリターンを返してくるのは錦織にとっても展開がつくりやすい。全米では同43%ながらマリーを下した。この日はロンドンの練習会場で約1時間、入念に調整。上り調子の今、臆するところは何一つない。