男子テニスの楽天ジャパン・オープン3日目(5日、東京・有明テニスの森公園)、世界ランキング5位の錦織圭(26=日清食品)は2回戦で同34位ジョアン・ソウザ(27=ポルトガル)と対戦したものの、第1セット4―3となったところで負傷により、まさかの途中棄権となった。

 連続ブレークを含め、開始から3ゲームを連取する最高のスタートを決めた錦織だが、第3ゲーム後にメディカルタイムアウトを取り、うつぶせになって左臀部付近のマッサージを受けた。

 続くサービスゲームはキープしたものの、ダブルフォールト2つを記録するなど、明らかに動きが一変。最後は追える球も追えない状態で、自ら主審に歩み寄って棄権を訴えた。錦織は5年連続の8強入りを逃した。

 エースの突然の異変に超満員の有明コロシアムは騒然。テレビ中継の解説を務めていた松岡修造氏(48)は「涙が出るくらいつらくて…。(錦織は)どうにかして試合を続けようとしていた」と愛弟子の無念をおもんぱかった。