【ニューヨーク7日(日本時間8日)発】テニスの全米オープン準々決勝で世界ランキング2位のアンディ・マリー(29=英国)を3時間57分、フルセットの末撃破し、2年ぶりの4強進出を果たした同7位の錦織圭(26=日清食品)は「興奮し過ぎて冷静さを保つことが大変だった。とにかく冷静さを保とうとした」と手に汗握る死闘を振り返った。

 勝利の裏にはマイケル・チャン・コーチ(44)の助言があった。ベースラインより後方で構えるマリーに鮮やかなドロップショットを決めて何度も棒立ちにさせたのも作戦通りで、錦織は「ドロップショットをコーチと研究した」と話した。

 相手に触れることなくポイントを奪うウイナー(決定打)の数は29のマリーに対し、錦織が48と圧倒。序盤の劣勢も持ち前の攻撃力で巻き返し「特に4、5セット目は感覚がすごくよかった。自分から打っていけた。(調子の)アップダウンもありましたけど、最後まで諦めなかった」と金星を引き寄せた。