【ニューヨーク1日(日本時間2日)発】テニスの4大大会最終戦の全米オープン4日目、男子シングルス2回戦で世界ランキング7位の錦織圭(26=日清食品)は同95位のカレン・ハチャノフ(20=ロシア)を6―4、4―6、6―4、6―3で下し、3回戦に進出した。

 経験の差が出た試合だった。相手の武器は198センチの長身から繰り出す高速サーブ。錦織としては早めの攻略を心がけたが、第1セットは先にブレークを許してから何とか逆転。第2セットも先にブレークを許して押し切られる苦しい内容だった。

「徐々に彼(ハチャノフ)のペースになり始めていた」と感じながら迎えた第3セット。キープ合戦で迎えた第8ゲームで3度のブレークポイントを握りながら決めきれずにキープされ4―4。ここで雨が強くなり、一時試合は中断された。

 中断時間は約2時間30分。だがこれが錦織にとっては“恵みの雨”となった。

「相手のサーブになかなか対処できなかったので、雨がやんだ後はリターンの位置を変えるなど工夫した。なるべく攻めてプレッシャーをかけていこうと思った」

 再開後は2ゲームを連取してセットを奪うと、第4セットも第3ゲームで先にブレークを許したが、慌てる様子はなし。第6、第8ゲームでブレークに成功し、粘る新鋭を振り切った。「タフな戦いだったけど勝つことができた」。3回戦の相手は初対戦の同42位、ニコラ・マユ(34=フランス)に決まった。