【全豪OP】錦織よ 4強入りには自分のプレー捨てろ

2016年01月25日 16時00分

【オーストラリア・メルボルン24日発】男子テニスの世界ランキング7位・錦織圭(26=日清食品)が日本男子では1932年の佐藤次郎以来84年ぶりの全豪オープン4強入りをかけて、準々決勝で同1位ノバク・ジョコビッチ(28=セルビア)と対戦することになった。4連敗中の錦織は「もう一度、倒せると思う」とリベンジに自信。勝てば悲願のグランドスラム初制覇がいよいよ見えてくるが、日本テニス協会幹部が明かす勝負のカギとは――。

 

 24日のシングルス4回戦で錦織は同10位の難敵、ジョーウィルフリード・ツォンガ(30=フランス)を6―4、6―2、6―4のストレートで撃破。昨年の全仏オープンで苦杯をなめさせられた猛打を封じ、「彼の苦手なところを攻められて作戦も良かった」と戦略の勝利を自画自賛した。

 

 次はいよいよジョコビッチだ。この日は、同15位ジル・シモン(31=同)を6―3、6―7(1―7)、6―4、4―6、6―3のフルセットで下したが、「1強時代」と呼ばれるほど実力は抜けている。錦織も2014年全米オープンで勝利後は4連敗と勝てておらず、「厳しい試合になる。ジョコビッチ選手は今年も調子がいい」と警戒を強める。しかし、一方で「しっかり準備して今日みたいなプレーができれば、チャンスはある。もう一度、彼を倒せる」と宣言。好調さを物語るように自ら“勝機あり”と太鼓判を押した。

 

 その「勝機」を手にするカギとは何か。錦織は「自分のテニスを貫けるようにしたい」と話したが、日本テニス協会幹部の考えは全く逆だった。「自分のプレーをやっているだけじゃダメ。ギャンブルしたほうがジョコビッチのプレーのリズムを崩せてチャンスが広がる」と冷静に助言した。

 

 錦織の状態が上向きなのは一目瞭然。しかし、鉄壁の守備を誇るジョコビッチに対しては、ただ正攻法で挑んでは風穴を開けられないという。

 

 一つのヒントがある。錦織は昨年の全米からランク下位の選手に思うように勝てない試合が続いた。相手に研究されたことも一つの原因だったが、それだけではなかった。「下の連中が一発勝負的なプレーをどんどんやった。錦織は第1セットをすごくいい感じに取れたのに、その後が続けて取れなかった。本来のスリリングなテクニック、うまさを薄くさせられた」(同)。この苦い経験がジョコビッチ戦にこそ、生きてくるという。

 

 実際、ジョコビッチはこの日も47回のネットプレーを記録。攻撃でも揺さぶりをかけてくることは明白で、思い切って勝負を仕掛けなければ牙城は崩せない。ジョコビッチが嫌がるプレーとは――。錦織の「ギャンブル力」が今、問われる。

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