【楽天ジャパンOP】錦織進化!ビッグサーバー攻略で8強

2015年10月08日 16時00分

隙のないテニスで完勝した錦織
隙のないテニスで完勝した錦織

 ついに克服か。男子テニスの世界ランキング6位・錦織圭(25=日清食品)が長年苦手にしていたビッグサーバーを翻弄し、別人ぶりをアピールした。楽天ジャパン・オープン3日目(7日、東京・有明テニスの森公園)、シングルス2回戦で同50位のビッグサーバー、サム・クエリー(28=米国)を7―6(7―3)、6―3のストレートで撃破。9日の準々決勝に進出するとともに、進化した姿を見せつけた。

 

 試合後の言葉に、自信があふれていた。

 

「1試合目(1回戦)がラリーが多くて調子を上げられたと思う。1回戦でやるよりは2回戦で今日みたいな相手とやるほうが、まだいい」。錦織は初戦で下した同38位ボルナ・チョリッチ(18=クロアチア)を引き合いに出し、ビッグサーバー攻略につながった勝因を冷静に分析した。

 

 身長198センチを誇るクエリーとは過去3勝3敗の五分。この日も210キロを超える高速サーブを連発され、第1セット、錦織は一度もブレークできないまま、タイブレークでしのいだ。しかし、我慢比べの中で、外堀を着実に埋めたのは錦織のほうだった。ストローク戦で突破口を開くと、第2セット第3ゲームをブレーク。その後は大巨人を面白いようにコートの上で動かし、今季通算50勝目を完勝で飾った。

 

 錦織にとって、ビッグサーバーとの対戦はどんな大会でもヤマ場とされ、苦戦を強いられた。だが、この日は追い詰められた場面は皆無。日本テニス協会の内山勝専務理事(71)は「今日はうまかった。錦織は打ち合う中で、タイミングを合わせていく。ラリーにならないビッグサーバーは昔から苦手だったけど、最近は慣れてきている。第2セットは第1サーブにも対応していた」と話し、その変貌ぶりに目を細めた。

 

 実際、今季の錦織はビッグサーバーをことごとく粉砕。4月のマイアミ・オープンではテニス界を代表するビッグサーバーである同13位ジョン・イスナー(30=米国)に完敗したが、8月のシティ・オープンで雪辱した。別の幹部は「あの時はイスナーがバカ当たりしただけ」と唯一と言っていい敗戦を“度外視”するほどで、錦織が壁を乗り越えイメージを払拭したとの見方は確実に広がっている。

 

 一方で、内山氏が「むしろ…」と挙げた錦織の新たな苦手タイプは、サーブ&ボレーやドロップショットを使うトリッキーなテクニシャン系。これはこれで新たな課題だが、錦織のキャリアを考えれば“ビッグサーバー超え”は大きな転換で、「エアK」は新たなステップに進んだと言える。

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