【テニス界に錦織ブーム】“エアK資金”で次世代選手育成

2015年07月16日 16時00分

 早くも“エアK資金”による育成プロジェクトが始動する。日本テニス協会は15日、常務理事会を開き「特別ジュニア強化プラン」の詳細を決めた。選ばれた男女ジュニア6選手を9~11月の3か月、スペインに派遣。シニアの国際大会などを経験させることで、国際競争力を引き出す。

 

「(錦織)圭や西岡(良仁=2014年アジア大会金メダル)たちは、ジュニアの時期に海外でやってきた。でもほとんどの日本のジュニアは(海外を)経験できず、やめていくケースもあった」(植田実強化本部長)。世界で活躍する錦織圭(25=日清食品)に近い経験をさせ、シニアに移行しやすい環境をつくるのが狙いだ。

 

 現地では、プロも出場する国際大会に数試合参加。また、ラファエル・ナダル(29)を指導した経験のあるコーチがいるバルセロナの名門クラブで練習することもできる。3か月もの長期にわたるが、費用はすべて日本テニス協会が持つ。

 

 植田本部長は「財政面のメドが立った」。その“原資”は明確だ。昨年度は空前の錦織ブームが到来。大会入場料収入や協賛金などが増加し、1億1150万円の黒字決算だった。“エアK資金”を、さっそく次世代育成に回した形だ。

 

 しかも一過性ではなく5年計画で進められる。植田本部長は「陸続きの欧州では国際経験を積むことが比較的、容易。日本もグローバルな育成の環境をつくりたい」と力を込めた。自らの飛躍が後進育成につながれば、錦織のやる気もさらにアップしそうだ。