テニスの4大大会「ウィンブルドン選手権」がウクライナ侵攻に対する制裁としてロシアとベラルーシの選手を出場禁止とした措置を受けて、ロシア政府のドミトリー・ペスコフ大統領報道官が怒りの声明を出した。

 4大大会で初となるロシア勢排除の決断に波紋が広がる中、ウラジーミル・プーチン大統領の腹心として知られるペスコフ氏が持論を展開した。

「ロシアのテニス選手が排除されたため、競技だけが苦しむことになるだろう。なぜならロシアはテニスの世界で強く、我々のテニス選手は世界ランキングのトップにいるのだ。この決定のために、競技自体が打撃を受けることになる」とウィンブルドンの決定を猛批判。テニス界ではロシアとベラルーシの有力選手が多く、男子では世界ランク2位のメドベージェフ、同8位のルブレフ、女子も同4位のサバレンカなどそうそうたる顔ぶれだけに、ペスコフ氏は競技のレベルが低下すると〝忠告した〟

 さらに「我々の国に対する陰謀と敵対的な行動だ」と激しい言葉で怒りをあらわにした。ロシア政府が何らかの形でウィンブルドンに対して〝報復〟を検討する可能性もありそうだ。

 プーチン大統領の腹心による怒りの発言は物議を醸しそうだ。