苦手の芝克服の錦織 ウィンブルドンでの勝算

2015年06月20日 16時00分

【ドイツ・ハレ19日発】男子テニスの世界ランキング5位・錦織圭(25=日清食品)が苦手とされる芝で新たな進化を見せている。


 ゲリー・ウェバー・オープンのシングルス準々決勝で同51位イエジ・ヤノビチ(24=ポーランド)を6―4、5―7、6―3のフルセットの末破り、2年連続の4強に進出。ヤノビチは元横綱曙と同じ203センチの長身から繰り出す高速サーブが武器のビッグサーバーだが、錦織はしぶとく返り討ちにした。


 錦織にとって芝でのビッグサーバーは文字通り、高い壁だ。4大大会初制覇を狙うウィンブルドン選手権(29日開幕、英国)に向けても対策は不可欠。しかし、今大会では1、2回戦もビッグサーバーを撃破。日本テニス協会の福井烈常務理事(57)も「対応性、順応性が彼の持ち味。見てて、強いなって感じがしますね。落ち着いてプレーしている」と目を細めるほどの好調ぶりだ。


 福井理事によれば、ポイントは第1セットだ。「第1セットでサーブのコース、タイミングが読めてきている。相手は同じように打っているんだけど、錦織はだんだんとレシーブに慣れてくる。打つたびに対応できてきて、相手はもっと厳しいところに打たなきゃいけない。それで、ちょっとした力みも出てくる」。ヤノビチは勝負どころの第3セットでは集中力を失い、ラケットを放り投げるありさまだった。


「本当にタフな試合だった。最後は力強さを取り戻せた。勝ててとてもうれしい」。安堵の表情を浮かべた錦織は、初の芝タイトル戴冠へ前進。20日の準決勝で、同45位アンドレアス・セッピ(31=イタリア)と対戦する。