彭帥問題で米下院議員がIOC非難決議案提出 米バイデン政権とIOCは〝全面戦争〟へ

2021年12月05日 21時14分

彭帥問題をきっかけに米国は〝中国寄り〟IOCへの対決姿勢を明確にしている(ロイター)
彭帥問題をきっかけに米国は〝中国寄り〟IOCへの対決姿勢を明確にしている(ロイター)

 中国の女子テニス選手・彭帥(35)が中国共産党の実力者からの性的関係の強要を告発した問題で、中国を擁護する国際オリンピック委員会(IOC)に対して米バイデン政権が対決姿勢を鮮明に打ち出した。

 彭帥が張高麗元副首相から性的関係を強要されて告発した今回の問題を巡っては、IOCのバッハ会長が彭帥とビデオ通話を行って問題の解決を〝アピール〟。中国寄りのIOCの姿勢が批判されている。

 そうした中、米ラジオ局「RFA」など複数の現地メディアは「民主党のジェニファー・ウェクストン議員と共和党のマイケル・ウォルツ議員が共同で、彭帥事件に協力したIOCを非難する決議案を提出した」と報道。米下院の与野党の実力者が協力して、中国への依存を深めるIOCと〝全面対決〟する方針を打ちだしたのだ。

 ウェクストン議員は声明の中で「この〝隠蔽イベント〟に参加するというIOCの決定は衝撃的であり、組織が基本的人権とアスリートの安全問題を危険なほど無視していることを示している」と糾弾。ワルツ議員も「IOCは彭帥の幸福よりも、中国共産党と五輪を後援する企業を喜ばせることに関心を持っている」と批判したうえで「全世界が、IOCが彭帥の投獄や中国政府によるウイグル人の虐待、香港やチベットの民主的権利の抑圧をどのように解決するのかを見守っている」と強調した。

 米政府が中国政府に北京五輪ボイコットの圧力をかけることに加えて「IOCがスポーツの分野でそのリーダーシップを発揮して、アスリートの安全と権利を保護できるかどうかを疑問視している」と同局は指摘。IOCが今回の問題の対処を見誤った場合は、国際スポーツ団体としての機能を失って、米政府として組織の〝解体〟を促していく可能性もある。

 彭帥問題をきっかけにして、超大国の米国と中国寄りのIOCの間で〝全面戦争〟がぼっ発しそうだ。

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