大坂なおみ “早期復帰” 予告で大論争 「本当にうつだったのか?」の声に専門家がズバリ回答

2021年09月28日 05時15分

全米OP敗退から、欠場を続けている大坂(ロイター=USA TODAY Sports)
全米OP敗退から、欠場を続けている大坂(ロイター=USA TODAY Sports)

 女子テニスの世界ランキング7位・大坂なおみ(23=日清食品)を巡って、大論争が巻き起こっている。5月に〝うつ状態〟に悩んでいることを告白。全米オープン3回戦敗退後に「しばらくプレーしないかも」と発言して休養に入った。しかし、その間にもイベント出演やSNSで充実した私生活を公開していたことから、ネット上では「そもそも本当にうつだったのか?」と疑問視する声も上がっている。そこで、専門家である精神科医の見解を聞くと――。


 大坂は米ケーブルテレビ局HBO「The Shop」に出演し、復帰時期について「恐らく近いうちに」と発言。さらに「またプレーしたいし、すぐにでもプレーしたいと思っている」と早期の復帰を示唆した。

 もともと休養の伏線は5月の全仏オープンにあった。メンタルヘルスを理由に会見を拒否し、長年〝うつ状態〟だったことを告白。7月の東京五輪で復帰したものの、その後も会見で涙を見せたり、試合でラケットを投げつけるなど心の乱れを露呈。再び休養に入っていた。

 その一方で、試合に出ない間には世界最大のファッションイベント「メットガラ」に初参加して奇抜なヘアスタイルで話題を振りまき、交際中の米人気ラッパー・コーデーとの2ショットをSNSで披露。これに対し、ネット上では「うつ状態でイベントに出られるの?」「本当にうつで苦しんでいる人が色眼鏡で見られる」などと辛辣な声が上がっていた。

 ただ、うつ病に悩むアスリートを診察している北本心ノ診療所(埼玉・北本市)の岡本浩之院長によると、うつ状態とイベント出演などの〝両立〟はあり得ないことではないという。

「一般的にうつ状態と聞いてイメージするのは、気分が落ち込んでやる気が出ず、何をするのも億劫(おっくう)な状態かと思います。しかし、そこまで重篤でなく、強くストレスがかかる場面を避けることで普段通りに振る舞える状態もあります」

 岡本院長は、うつで仕事を休みながらジムで筋トレはできる例を挙げた上で「大坂選手がテニスや記者会見に大きなストレスを感じていることは明らかですが、SNSの発信はもともと好きなこと。うつ状態の方が回復する時、まずは自分の好きなこと、取り組みやすいことからできるようになります」と実情を説明した。

 だが、周囲から誤解されるケースは多いことも確か。岡本院長は「そんな都合のいい話があるか!と思われるでしょうし〝病気だとウソをついている〟という批判を受けやすいのも納得はできます。しかし、うつ状態の多くの方が大坂選手のように批判を受け、肩身の狭い思いで苦しんでいる現状も知っていただきたい」と訴えた。

 大坂は10月6日開幕の「BNPパリバ・オープン」は欠場。果たして、女王は年内に復帰できるだろうか。

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