テニスの4大大会「全米オープン」の男子シングルス3回戦が3日(日本時間4日)に行われ、世界ランキング3位のステファノス・チチパス(ギリシャ)が18歳で同55位のカルロス・アルカラス(スペイン)に3―6、6―4、6―7、6―0、6―7の大激戦の末に敗れる波乱が起きた。

 4時間6分の死闘。18歳の新鋭に敗れたチチパスは笑顔で相手を称えた。センターコート(アーサー・アッシュ・スタジアム)はニューヒーローの躍動に沸いたが、一部ファンはコート外の行動にも〝熱視線〟を送っていた。何かと話題のチチパスのトイレ時間だ。

 今大会、チチパスは大事な場面で長時間のトイレ休憩を取って物議を醸している。初戦で敗れたアンディ・マリー(英国)は約8分間のトイレタイムに怒りをあらわにし、他の選手からも批判の嵐。チチパスは「ルールは破っていない」と正当性を主張しているが、携帯電話を使ったコーチングの疑惑までつきまとっていた。

 そんな中、この日も第3セット終了後にトイレタイム。SNSでは「またトイレか」「今日は何分で戻るのか?」と異様な注目を浴びたが、チチパスは着替えを入れた透明な袋を手に、小走りで約4分で戻って来た。すると「やればできる子」「4分で戻って来れるじゃないか!」と褒めたたえる声も。4時間超えの試合とは裏腹に、トイレタイムを大幅に短縮させたチチパスだったが、肝心の試合は惜敗。いずれにせよ〝トイレ問題〟はようやく終止符が打たれたようだ。