“和製水の怪物”萩野公介 日本人の自由形は世界で通用する

2015年01月01日 16時00分

萩野はホワイトボードに2015年の目標を記した

 2015年はリオデジャネイロ五輪へ「あと1年」と迫るプレ五輪イヤーだ。有力選手が揃ってギアを上げる中、最注目は競泳男子の新エース・萩野公介(20=東洋大)。14年9月のアジア大会(韓国・仁川)では200メートル自由形で五輪金メダリスト2人をかわして金メダルを獲得し、北島康介(32=日本コカ・コーラ)以来となる大会MVPに輝いた。リオでは金メダル量産が期待される“和製水の怪物”は今、何を考えているのか。水泳から大学生活まで本紙の独占インタビューに秘めた思いを激白した。

 ――2014年で一番の出来事は

 萩野:皆さんが思っているのはたぶん、アジア大会の200メートル自由形だと思うんです。個人的にはアジア大会の400メートル個人メドレーはびっくりしました。よくあの状態で4分7秒(台)が出たなと。あの状況であのタイムが出せたのは地力がついている。

 ――MVPを取って北島に並んだ

 萩野:地元韓国で超人気の朴泰桓(パク・テファン=25)選手にたまたま勝てたのがMVPになった(理由)と思いますので、朴選手のおかげとも思っています。北島さんもMVPを取られてそこからさらにアテネ、北京と活躍していったので自分もそれを自信に変えて頑張っていきたい。

 ――14年は多種目挑戦がテーマ。15年は7月に世界選手権がある

 萩野:世界選手権の結果がリオのオリンピックに大きく影響してくるのは間違いない。前哨戦ですからしっかりと勝負にもタイムにもこだわっていきたい。オリンピックの時の種目を考えて出場すると思います。

 ――アジア大会で金メダルの200メートル自由形はリオでも勝負したい

 萩野:それは、ありますよね。もうちょっと前半のスピードがないと厳しいのかな。でも8K(800メートルフリーリレー)は確実なので、200メートルのトレーニングはしていくと思います。

 ――日本人の自由形は世界で通用しないと言われてきた

 萩野:そう思ったことは一度もないです。自分はできると思ったら、できると思いますので。特に800メートルフリーリレーは次のオリンピックは決勝に残るのは当たり前ですし、メダルも狙っていきたい。

 ――アジア大会で流ちょうな英語を披露した

 萩野:いやいや、あんなんカスです。もっと勉強しないと…と思いまして。言われた課題をやって先生が言ってることを聞いて授業中、寝ないように頑張るだけですね(笑い)。水泳が終わった後の人生のほうが長いのでしっかり勉強もしていかないと。

 ――友達と遊ぶ時間は

 萩野:やっぱり水泳の時間が多いので大学の友達と遊びに行くっていうのは全然できてないです。でも、結局はないものねだりだと思ってます。普通の大学生活を送るのは今じゃなくてもできること。

 ――休みの日は何を

 萩野:水泳のことは考えないですね。今年は家族旅行も行けなかった。親には申し訳ないことをしたなと思っています。(外食は)焼き肉も好きですし、ラーメンも好きです。しょうゆが好きですけどとんこつ、塩、みそ全部です。オススメ店? 逆に教えてもらいたいです。切に願います。

 ――AKB48好きで有名。メンバーの名前、全員言えますか

 萩野:今はちょっと厳しいですね~。新しい子も入ってきている。記憶力の限界が来ている(笑い)。今は前に比べてケータイをいじらなくなったんです。テレビもつけないですし、何してるかというと寮のみんなとくっちゃべってるだけ。

 ――はまっていること

 萩野:カラオケにはよく行きますかね。盛り上がる曲とかになるとアニソンとかも歌います。デジモン(デジタルモンスター)の歌はやばいですね。久しぶりに聞いたら「おー、懐かしいなオマエ」みたいな。ジャンルのランキング見ても上位にあるんですよ。「たぶん、俺らみたいなヤツが歌っているんだろうな」とみんなで話してて。楽しいですね。かわいくバカやっている時が一番楽しいです。あとあと後悔するようなバカすると、その時楽しくても後悔しちゃうんで。

 ――他競技で尊敬する選手は

 萩野:今、旬の錦織(圭)選手は格好いいです。もともとすごいなと思っているのはイチロー選手。すごい選手になるには理由があるわけでそれを知りたい。なんでそうなったんだろうと、すごい興味はあります。

 ――最後に

 萩野:リオに向けては戦いが始まっている。まず世界選手権でいい成功を収めて、それをうまくリオにつなげたい。その後の(20年)東京五輪は日本でやる大会。そこで自分の集大成じゃないですけど、一番満足できる結果を出したいと思います。

☆はぎの・こうすけ=1994年8月15日生まれ。栃木・小山市出身。作新学院高3年時にロンドン五輪400メートル個人メドレーで銅メダル獲得。東洋大に進学後、2013年日本選手権で史上初の5冠達成。14年アジア大会MVP。得意種目は個人メドレー、自由形、背泳ぎ。177センチ、71キロ。