【英国・ロンドン16日(日本時間17日)発】男子テニスの年間上位成績8人による今季最終戦ATPツアー・ファイナル最終日はシングルス決勝が行われる予定だったが、世界ランキング2位のロジャー・フェデラー(33=スイス)が背中のけがのため棄権し、世界1位のノバク・ジョコビッチ(27=セルビア)が3連覇を果たした。

 試合が始まる前に棄権を申し入れたフェデラーはダブルスの決勝戦が行われた後、棄権の理由を説明するために場内に姿を見せ、マイクで観客に謝罪した。準決勝のスタニスラス・ワウリンカ戦で背中を痛めたというフェデラーは「自分のキャリアと年齢を考えると(棄権を)決断せざるを得なかった」と無念の表情で説明した。

 一方、3年連続4回目の優勝が決定したジョコビッチは「一番のライバル。100%できるのであれば出ていたと思う。回復してデ杯(来年1月)に向けて復帰してほしい」と話し、ファンには「残念。申し訳ありません」と謝罪。決勝に替わるエキシビションマッチで昨季のウィンブルドン覇者のアンディ・マリー(英国)と対戦した。

 ジョコビッチは準決勝(15日)で日本の錦織圭(24=日清食品)を下して決勝に進出。もし逆の結果なら錦織が初優勝していたことになるだけに、何とも残念な準決勝での惜敗だった。