競泳ニッポンの若きエース・萩野公介(20=東洋大)が独自の“錦織論”で記録更新を狙う。

 日本学生選手権最終日(7日、横浜国際プール)、萩野は400メートル個人メドレー、800メートルフリーリレーで優勝。個人メドレーは4分9秒62の大会新記録で2連覇し、アジア大会(競泳競技は21日開幕、韓国・仁川)では「4秒~5秒台を積極的に狙っていきたい」と自身が持つ日本記録(4分7秒61)の大幅更新を視野に入れた。

 そんな萩野が刺激を受けたのは全米オープンで日本人初の決勝進出を果たした錦織圭(24=日清食品)だ。大会期間中だったため準決勝はテレビ観戦できなかったが、驚きというより、納得した表情で勝因を分析する。

「錦織さんもそうだと思うんですけど『今までのみんながそうだったから自分もできない』というのは思ったことないと思いますし、自分の可能性に向けてずっとチャレンジしていた結果が、今までの人ができなかったことをやったということだと思います。自分自身で限界を決めずにやっていったんじゃないかなって自分も思います」

 萩野も2016年リオ五輪で400メートル&200メートル個人メドレーで日本人初の金メダルを狙う。その道のりにも「限界」の文字はない。錦織に力をもらった“水の怪物”は「ぜひ優勝してほしいと思います」と熱いエールを送った。