男子テニスで世界ランク7位のアレクサンダー・ズベレフ(23=ドイツ)が15日、メキシコ・オープン記者会見で、先週13か月ぶりに復帰した同6位のロジャー・フェデラー(39=スイス)より世界ランクが下の現状に不満をぶちまけた。欧州各メディアが報じた。

「私はフェデラーの大ファンだ。でも、1年間プレーしていない彼が、グランドスラムやマスターズ1000の決勝に出た私より上のランクにいる。今のこのランキングシステムは、ばかげている。本当なら私は世界ランク4、5位にいるべきだと思う」と、率直な気持ちを明かした。

 フェデラーは昨年の全豪オープン後、2度のヒザの手術を経て、先週のカタール・オープンに復帰し、準々決勝で敗退した。1年以上のブランクがあっても、15日発表の世界ランクでは6位。一方、昨年の全米オープンやマスターズ・パリで準優勝し、ツアーで優勝もしているズベレフは7位だった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ATPは通常52週のポイント反映期間を、2019年3月からの24か月に変更。試合数が少なくてもランクをキープできる形とあって、コツコツプレーしてきた側としては、不平を言いたくもなるだろう。

 女子でも先月、大坂なおみ(23=日清食品)が優勝した全豪オープン後の世界ランクで、準々決勝敗退のアシュリー・バーティ(24=オーストラリア)が1位をキープし、大坂が2位だったことに、現行ランク制度への疑問の声が噴出。「バーティが偽1位のレッテルを張られた」とオーストラリアメディアなどで物議をかもしていた。