テニスの全豪オープン女子シングルスで2年ぶりの優勝へ王手をかけた世界ランキング3位の大坂なおみ(23=日清食品)の今後に期待が集まっている。

 大坂は準決勝(18日)で世界ランク11位のセリーナ・ウィリアムズ(39=米国)に快勝。日本テニス協会の土橋登志久強化本部長(54)は、19日のオンライン取材で「今シーズンの戦いは昨年までと変わった。体づくりが加速していて、筋量が増えたので安定感が増した。フィジカルとプレーの質が変わった」と指摘。吉川真司女子代表コーチ(43)も「落ち着いてゲームをしている。本当に大事な局面、嫌な(点数の)落とし方をしても、そこを引きずらずに戦っている」と評価した。

 20日の決勝で世界ランク24位のジェニファー・ブレイディ(25=米国)に勝利すれば、自身4度目の4大大会制覇となるが、土橋強化本部長は「これから4つ目のグランドスラムを取るだけではなくて、それを2桁に乗せていくとか、今季は東京五輪も控えているので、ゴールデンスラムも。気の早い話かもしれないが、そういうところを視野に入れた全豪の戦いぶり。ベストでない中で勝ち上がってきたのは素晴らしい」と愛のムチを送った。

 数々の壁にぶつかりながらも、着実に進化を遂げてきた大坂。今後の活躍が楽しみだ。