男子テニスの世界ランキング41位・錦織圭(30=日清食品)が4日、WOWOWテニスフェスティバル2020(5日、さいたまスーパーアリーナ)の前日取材に応じ、来年への再起を誓った。

 シーズンを終えた錦織は、約2週間前に帰国。コロナ禍の2020年を「大会数も少ない中、僕の場合は1年ケガでプレーできなくて。感覚を取り戻してきたところで、大会も終わってしまった」と振り返り、不完全燃焼のもどかしい思いを吐露した。

 30歳となって迎えた今季は多くの災難が降りかかった。昨年夏以降から痛みを抱えて手術した右ヒジは回復していたが、復帰目前の今年8月にコロナに感染。ようやく復帰したが、次は右肩を故障してしまった。ヨーロピアン・オープン(ベルギー・アントワープ)、エルステバンク・オープン(オーストリア・ウイーン)を欠場し、そのまま今季を終了した。

 右肩について、錦織は「まだ完全ではない」としながらも「今、リハビリをすごく重点的にやっているので、だいぶ良くはなってきています。なので、来年は確実に大丈夫だと思います」と悲観する様子はない。今後は改良中のサーブのフォームをさらに改善し、失った試合勘を徐々に取り戻していく。

「来年がすごく待ち遠しいというか、早く試合をしたい。もうちょっと改善していけないのも、自分の中では楽しかったりする」と前向きな錦織。進化への探求心は「むしろ増えているくらい」と言い切る。31歳シーズンの逆襲に期待したい。